【メディカルトピック】認知症について
2016年10月4日(火) 総合
65歳以上の4人に1人が認知症または認知症予備軍
皆さんは「もの忘れ」をされたことはありますか?実は、その「もの忘れ」はただの老化ではないかもしれません。放っておくと、認知症へと進行するかもしれないことをご存じでしょうか。厚生労働省の調査では、65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人が462万人以上いらっしゃることが明らかになっています。
また、認知症になる前の状態である軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人いると言われていますので、65歳以上の4人に1人が認知症とその〝予備軍〟となる計算です。
認知症チェック
まずは、左の表でご自身の状態を確認してみましょう。
□最近もの忘れが多くなってきた
□ 物の名前が出なくなってきた
□ 日課をしなくなった
□ 些細なことで怒りっぽくなった
□ つい最近の出来事を忘れている
□ 以前あった関心や興味が失われた、意欲が無くなった
□ 夜中に起きだして何かをしている(昼夜逆転)
□ 置き忘れや、しまい忘れが目立ってきた
□ ボーっとしている時間が多くなった
□ 時間や場所の感覚が不確かになってきた
いくつ当てはまりましたか?まずは、認知症について知っておきましょう。
主な認知症の種類
認知症にはどのような種類があるのでしょう。
■「アルツハイマー型」・・・女性に多い、発症はゆるやか
新しいことが記憶できない、思い出せない、時間や場所が分からなくなることが特徴的。
運動障害は重度になるまで現れませんが、もの取られ妄想などが現れたりします。
■「レビー小体型」・・・66歳以降男性に多い、発症はゆるやか
初期の状態では記憶障害が目立たない場合もありますが、小刻み歩行などのパーキンソン症状が出て、転倒が多くなります。見えないものが本人には見える「幻視」や失神などの危険性もあります。
■「脳血管性」・・・男性に多い、急に発症
脳梗塞や脳出血で発症する認知症。急に発症し、記憶障害は比較的軽度ですが、意欲や自発性が無くなったり、感情の起伏が激しくなったりします。脳血管障害による手足の麻痺、言語障害などの神経症状が現れる場合があります。
■「前頭側頭型」・・・性別に関係ない、ゆるやかに進行
性別に関係なく、若年で発症する場合があります。もの忘れはあまり見られません。一般的な行動から逸脱している場合が多いために、精神疾患と誤診される場合もあります。ルールを無視した反社会的な行動(万引きなど)が見られます。
軽度認知障害(MCI)
認知症になる前の状態で、認知症予備軍にあたります。記憶などの認知機能に低下が見られますが、日常生活には支障がない状態のことです。ただし、放っておくと、認知機能の低下が続き、5年間で約50%の人は認知症へと進行すると言われています。
認知症は早期に治療を始めることが大切です。早期治療で病気の進行が遅くなる事が知られています。予防することもできますので、まずはお気軽にご相談ください。
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