脱水と血栓について
2018年3月15日(木) 総合
脳梗塞や心筋梗塞の最大のリスク要因のひとつに、体内の水分不足があります。脳梗塞や心筋梗塞には、血液中に含まれる脂肪
が多いドロドロ血や、高血糖のベトベト血などといった血液の異常で生じる血栓が大きく関与します。脱水症状とは、体から排出される水分量が増える一方で、摂取する水分量の不足により体内の水分が減り、正常値(図1)以下に減少した状態です。
また、汗には水分の他に、ナトリウムなどの電解質も含まれているので、脱水症状時はナトリウムなども不足している状態です。
これから日差しが強く暑い日が続きますが、高温下の農作業(庭いじり)・屋外の仕事・空調を使用しない生活などによる脱水症患者数が日に日に増えていく時期になります。
脱水状態ではさらに血液を濃縮させることとなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなってしまいます(図2)。
まだ初夏だからと暑い日でも空調を使用せず我慢する方が多いのですが、真夏より初夏の方が脱水症に気付かないケースが多く注意が必要です。暑い日は無理をせず上手に空調を利用してください。
日差しが強いときは吸汗・速乾素材の衣類を着たり、日傘や帽子を使うなど直射日光を浴びない工夫・こまめな水分と電解質補給も重要になります。
水分補給のポイント
●のどが渇いた時にたくさん飲むのではなく、こまめに飲みましょう。
●寝ている間に汗をかくため、特に朝は水分不足の状態です。
●寝起き、就寝前、入浴前などに1回200ml(コップ1杯)程度を飲むのがいいでしょう。
●また、基本的にはお茶か水ですが、汗をかいたりスポーツをするときは塩分や糖分が入ったスポーツ飲料がおすすめです。
炎天下でのゴルフ等のスポーツや、お風呂上りでは汗を大量にかき、水分と電解質(特にナトリウム)補給が不十分となりがちです。
脱水状態になると血液がドロドロになり、血栓を作りやすくなります。また、ゴルフ(スポーツ)後・サウナやお風呂上りに【ビールをおいしく飲むために水は飲まない】なんていうのは厳禁です!!
アルコールには利尿作用があるため、脱水状態を悪化させてしまいます。十分な水分補給を行った後でなければアルコール摂取は非常に危険です。
脱水には十分に気をつけましょう。
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